決算日を忘れてしまったら？調べ方と会計ソフトを活用した決算対策

2019年3月22日2024年4月14日

会社の経営者の皆さん、決算日を忘れてしまって焦ったことはありませんか？決算は会社の経営状況を把握するために欠かせない重要なイベントです。しかし、日々の業務に追われていると、ついつい決算日を忘れてしまいがちですよね。

でも、ご安心ください。決算日を忘れてしまっても、調べる方法はいくつかあります。定款や税務署に提出した届出書を確認したり、会計ソフトを活用したりすることで、きっと**決算日**を見つけ出すことができるはずです。

この記事では、決算日の調べ方や、会計ソフトを使った効率的な決算の準備方法などをご紹介します。忘れてしまった決算日にあわてることなく、スムーズに決算を乗り切るためのヒントが見つかるはずですよ。ぜひ、最後までお付き合いください。

決算日を忘れた！調べ方はどうすればいいの？

会社の定款を見る

会社の決算日を調べるには、まず定款を確認するのが一番確実な方法です。定款とは、会社の基本的なルールを定めた書類で、設立時に作成します。この定款に、会社の決算日が明記されているので、ここを見れば間違いありません。定款は、会社の重要書類として大切に保管されているはずです。社長室や経理部門の書棚、金庫などを探してみてください。もし見つからない場合は、会社の登記簿謄本を取り寄せれば、定款の内容を確認することができますよ。

税務署に提出した届出書控えを確認

会社設立時や決算期を変更した際には、税務署に届出書を提出しているはずです。この届出書の控えを見れば、現在の決算日を確認できます。届出書の控えは、経理部門や総務部門で保管されていることが多いですね。また、税理士に依頼している場合は、税理士事務所に問い合わせてみるのもよいでしょう。税務署に提出する書類は、税理士事務所でも保管しているケースがあります。届出書の控えを探してみて、決算日を調べてみてくださいね。

税務署や設立時の専門家に聞く

どうしても決算日が分からない場合は、税務署に問い合わせるのが確実です。会社の名称や所在地、代表者名などを伝えれば、税務署で決算日を教えてもらえるでしょう。ただし、問い合わせには時間がかかることもあるので、あらかじめ了承しておきましょう。また、会社設立時にお世話になった司法書士や行政書士、税理士などの専門家に聞くのも一つの方法ですよ。設立時の書類を保管していれば、決算日もすぐに分かるはずです。創業間もない会社なら、設立時の専門家に問い合わせてみるのがおすすめですね。

定款が見つからないときはどうすればいい？決算日の調べ方

定款の保管場所を思い出す

会社の決算日を調べるのに、定款が見つからないと困ってしまいますよね。でも、あわてる必要はありません。まずは、定款をどこに保管していたか、じっくり思い出してみましょう。定款は、会社にとって非常に重要な書類です。多くの場合、社長室や経理部門、総務部門の金庫や書棚に保管されているはずです。また、税理士に依頼している場合は、税理士事務所に保管を委託している可能性もあります。社内の書類保管場所をくまなく探してみてください。きっと、定款が見つかるはずですよ。

定款を紛失したら謄本を取り寄せる

社内を探し回っても、どうしても定款が見つからない場合は、登記簿謄本を取り寄せるのがおすすめです。登記簿謄本とは、会社の登記事項を証明する書面で、定款の内容も記載されています。登記簿謄本は、法務局で請求することができます。請求の際は、会社の登記事項証明書が必要となるので、あらかじめ用意しておきましょう。また、オンラインでも登記簿謄本を請求できるサービスがあります。インターネットを活用すれば、自宅や会社にいながら、簡単に謄本を取り寄せられますよ。登記簿謄本を見れば、会社の決算日を確認することができるでしょう。

最後は税務署に問い合わせる

登記簿謄本を取り寄せても、決算日が分からない場合は、税務署に問い合わせるのが最後の手段です。会社は、設立時や決算期の変更時に、税務署に届出書を提出しています。税務署では、これらの届出書をもとに、会社の決算日を把握しているのです。問い合わせの際は、会社の名称や所在地、代表者名などを伝える必要がありますので、事前に情報を整理しておくとスムーズですよ。税務署への問い合わせは、電話や窓口で行うことができます。問い合わせの結果、無事に決算日を調べることができれば、あとは決算業務に専念できるでしょう。

もう一度しっかり確認！会社の決算日を定款から調べるコツ

定款のどこに決算日が書いてあるか

会社の決算日を調べるには、定款を見るのが一番確実な方法です。しかし、定款を見たことがない人にとっては、いざ定款を手にしても、どこを見ればいいのか分からないかもしれません。実は、決算日は定款の第●条に書かれていることがほとんどなんですよ。「事業年度」や「計算書類の作成」といった見出しの条文に、「毎年●月●日から翌年●月●日まで」のように、決算日が明記されているはずです。条文をしっかり読めば、必ず決算日を見つけることができますよ。

決算日と事業年度の違い

決算日と事業年度は、似ているようで違うものです。決算日は、会社の1年間の事業活動を締めくくる日付のことを指します。一方、事業年度は、決算日から次の決算日までの1年間の期間を意味します。例えば、3月31日が決算日である場合、事業年度は4月1日から翌年の3月31日までとなります。定款には、この事業年度に関する規定が記載されているので、決算日だけでなく、事業年度についても確認することができるのです。事業年度と決算日の違いを理解しておくと、定款を読み解くのに役立つでしょう。

決算日を決めるときの注意点

会社を設立する際は、定款に決算日を記載しなければなりません。この時、安易に決算日を決めてしまうと、後々困ったことになるかもしれません。決算日を決める際は、会社の事業内容や業界の慣習、税法上のメリットなどを考慮する必要があります。例えば、3月決算が一般的な業界で、6月決算にしてしまうと、取引先との決算時期がずれてしまい、不便を感じるかもしれません。また、決算日を変更する場合は、定款変更の手続きが必要となり、時間と手間がかかります。だからこそ、設立時にじっくりと決算日を検討することが大切なのです。

決算月はいつがベストなの？決め方のポイントを解説

免税期間を有効活用できる月

会社の決算月を決めるうえで、重要なポイントの一つが、設立後の免税期間を有効に活用できるかどうかです。新しく会社を設立した場合、法人税の納税が免除される期間があります。この免税期間は、設立日から2年以内に終了する事業年度までとなっています。つまり、設立日から2年以内に、2回目の決算を迎えられるように決算月を設定すれば、免税期間を最大限に活かせるのです。例えば、1月に会社を設立した場合、12月決算にすると、2年目の12月までの間に2回の決算を迎えられ、免税期間を有効に使えます。できるだけ多くの利益を免税期間内に計上できるよう、決算月を戦略的に選ぶことが大切ですね。

会社の繁忙期は避ける

決算月は、会社の繁忙期を避けて設定するのがおすすめです。決算の時期は、通常の業務に加えて、決算業務が加わるため、社員の負担が大きくなります。特に経理担当者は、帳簿の締め作業や決算書の作成など、膨大な作業に追われることになるでしょう。そのため、繁忙期と決算期が重なると、業務が立て込んで大変なことになりかねません。決算月は、売上が比較的少ない時期や、落ち着いて決算業務に取り組める時期を選ぶことが賢明です。会社の事業サイクルを考慮して、適切な決算月を設定しましょう。

支払いが集中する月は回避

決算月は、支払いが集中する月を避けるのも一つの方法です。例えば、事業によっては、ボーナス支給月や家賃支払月など、毎年決まった時期に大きな支出が発生することがあります。こうした支払いが集中する月を決算月に設定してしまうと、キャッシュフローが悪化し、資金繰りが苦しくなるかもしれません。支払いが集中する月を避けて、キャッシュフローが安定する月を決算月に選ぶのが得策といえるでしょう。会社の収支パターンを分析し、支払いのタイミングを考慮した決算月の設定を心がけましょう。

業界の慣例を参考にする

決算月は、業界の慣例を参考にするのもよいでしょう。同業他社の多くが採用している決算月があれば、それに合わせるのも一つの選択肢です。同じ決算月にすることで、業界内での比較がしやすくなり、経営状況の把握に役立ちます。また、取引先との決算時期を合わせることで、スムーズな取引ができるというメリットもあります。ただし、業界の慣例に盲目的に従うのではなく、自社の事情にあっているかどうかを見極めることが大切です。業界の慣例を参考にしつつ、自社に最適な決算月を選ぶようにしましょう。

知っておきたい！決算日を変更するメリットとデメリット

決算日変更のメリット

会社の決算日を変更するメリットとして、まず挙げられるのが、経営状況に合わせた決算月の設定ができることです。例えば、事業拡大に伴い、売上や仕入れのサイクルが変わってきた場合、現在の決算月では、正確な経営状況を把握しづらくなるかもしれません。決算月を変更することで、収支のタイミングに合った決算が可能となり、より適切な経営判断ができるようになります。また、同業他社と決算月を合わせることで、業績比較がしやすくなるというメリットもあります。決算月を変更することで、会社の実情に即した、より戦略的な経営ができるようになるのです。

決算日変更のデメリット

一方で、決算日を変更するデメリットもあります。まず、変更手続きに手間と時間がかかることが挙げられます。決算日の変更は、定款変更と税務署への届出が必要となり、株主総会の決議など、一定の手続きを踏まなければなりません。また、変更後の事業年度が1年に満たない場合、税務処理が複雑になるというデメリットもあります。事業年度が1年未満になると、月割り計算が必要となり、税額計算が煩雑になるのです。加えて、会計処理の変更に伴うシステムの修正や、従業員への周知など、社内の対応にも手間がかかります。決算日の変更は、メリットとデメリットを十分に検討したうえで、慎重に判断する必要がありますね。

変更のタイミングと手続き

決算日の変更を検討する際は、変更のタイミングにも気をつける必要があります。決算月を変更する場合、変更後の事業年度の末日が、変更前の事業年度の末日から3ヶ月以上離れている必要があるのです。つまり、3月決算から4月決算への変更はできないということですね。また、原則として、定時株主総会で定款変更の決議をし、変更後の最初の決算月の前月末日までに、税務署に変更届を提出しなければなりません。手続きに時間がかかることを踏まえ、余裕をもって変更の準備を進めることが大切です。変更のタイミングと手続きを確認し、スケジュールを立てて計画的に進めましょう。

会社設立時にしっかり決めよう！失敗しない決算日の決め方

個人事業主から法人化するときの決算日

個人事業主から法人化する際、決算日をどのように設定するかは重要なポイントです。法人化前の個人事業の決算日と、法人の決算日を同じにすることで、税務処理がスムーズになるというメリットがあります。個人事業の決算日が12月31日であれば、法人の決算日も12月31日にするのが合理的でしょう。ただし、個人事業の決算日が税務署の繁忙期と重なる場合は、法人の決算日を変更することを検討しても良いかもしれません。個人事業主から法人化する際は、税理士に相談しながら、適切な決算日を選ぶことが大切ですね。

新規設立会社の決算日の決め方

新しく会社を設立する際は、慎重に決算日を決める必要があります。決算日は、定款に記載しなければならない事項で、あとから変更するには手間がかかるからです。新規設立会社の決算日を決めるうえで大切なのは、事業計画や資金計画、税務面でのメリットなどを総合的に検討することです。また、顧客や取引先との取引サイクル、業界の慣習なども考慮に入れる必要があります。専門家のアドバイスを参考にしながら、会社の実情に合った決算日を選ぶことが賢明といえるでしょう。

専門家に相談して慎重に決める

会社設立時の決算日の決定は、専門家に相談しながら慎重に行うことが大切です。税理士や公認会計士、中小企業診断士など、会計や経営に詳しい専門家のアドバイスを受けることで、会社の実情に即した最適な決算日を選ぶことができます。特に、税務面での影響を見落としがちなので、税理士の意見を聞くことは重要ですね。また、決算日の決定は、株主総会での定款変更が必要となるため、法的な手続きについて司法書士や行政書士に相談するのもよいでしょう。専門家との連携を密にし、会社の将来を見据えた決算日を設定することが、スムーズな会社運営につながるのです。

決算日を調べるのに便利！会計ソフトの活用方法

会計ソフトで決算日を簡単チェック

会社の決算日を調べるのに、会計ソフトを活用するのがおすすめです。多くの会計ソフトには、会社情報の登録機能があり、決算日を入力する欄が設けられています。一度登録しておけば、いつでも簡単に決算日を確認することができます。また、会計ソフトの中には、登録した決算日をもとに、自動的に決算スケジュールを作成してくれるものもあります。決算日が近づくと、アラートを出してくれるので、決算の準備を忘れずに済むのです。会計ソフトを使えば、決算日を調べる手間が省けて、効率的な会計業務が行えますよ。

決算書の作成にも役立つ

会計ソフトは、決算日の管理だけでなく、決算書の作成にも役立ちます。会計ソフトに日々の取引データを入力していけば、決算時に必要な財務諸表を自動的に作成してくれるのです。貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書など、決算書の作成に手間取ることはありません。また、会計ソフトによっては、経営分析のための資料作成機能も備えているものがあります。財務分析や比率分析など、決算書をもとにした分析資料を簡単に作れるので、経営状況の把握に役立ちます。会計ソフトを活用すれば、決算業務の負担を大幅に軽減できるでしょう。

クラウド会計ソフトの選び方

最近は、クラウド型の会計ソフトが主流になっています。クラウド会計ソフトは、インターネット環境があれば、いつでもどこからでも利用できるのが大きな特徴です。社内の端末にソフトをインストールする必要がないので、複数の拠点での利用にも適しています。また、バックアップもクラウド上で自動的に行われるので、データ管理の手間も省けます。クラウド会計ソフトを選ぶ際は、自社の規模や業種、必要な機能などを考慮することが大切です。セキュリティ面での信頼性や、サポート体制の充実度なども重要なポイントですね。自社に合ったクラウド会計ソフトを選んで、決算業務の効率化を図りましょう。